2007/11/25
サクリファイス
初霜が降りました。
頬を刺すような、凍てついた強風(赤城おろし(;_;))も吹きはじめ、震え上がりながらも、いつもの冷たい冬の到来にホッとしています。
冬の空気は澄み、空を青く、遠景を美しく見せてくれる。
散歩の途中、町中の川に鴨の群れをみつけました。

一群れ?三十羽くらいでしょうか。
とても身近な川に、可愛い鴨の群れ。見つけた時はうれしかったのですが、カメラを向けている間に複雑な気持ちになってきました。
写真からも分かるように、この川は町中にある生活用水路。
水量は少なく、水はかなり汚染されています。

ふうっと、金子みすずさんの詩が思いうかびました。
【大漁】
朝焼け小焼けだ大漁だ
大羽いわしの大漁だ
浜は祭りのようだけど
海の中では何万の
いわしの弔いするだろう

ここ、何十年かの間に、日本人の生活は非常に豊かに便利になりました。近代化は、それ以前にあった、貧しさ、飢えや病気といった、生存に関る苦を、悲惨を、無くしていったように思えます。
でも、それらは、この世界から無くなった訳でなく、痛みを請け負うものを、苦の持ち回りを、違えただけ。

なるほど。それって、やっぱり冬は鴨鍋がうまいっ。てことよね?
‥‥‥‥いえ、ちょっとだけ、違うとかなと思います(-_ー;)。