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緒方貞子さん

「緒方貞子という生き方 黒田龍彦著 」「私の仕事 緒方貞子著」など、緒方貞子さん関係の本を何冊か読んだ。

読んでみて、まず、最初にびっくりするのが、彼女の心身のタフネスぶり。

「私の仕事」には、ジュネーブで仕事をこなす彼女の日記(1993年5月から1994年8月)が載せられているが、それは60を越えた女性がこれだけのスケジュールで動くことが、いったい、どうして可能なのか?と思うくらいの激務の記録。

「現場主義」をとる彼女は、飛行機をまるでタクシーのように乗り回し、世界中の現場(難民キャンプ)に向かっていく。
そこは政治紛争の只中、安全といえないどころか、命掛けの視察となる場合もある。(実際、何度か命を狙われ、彼女の頭の側を弾丸かすめたこともあったそうだ。)
しかし彼女はどんな状況でも冷静さを失わず、可能な限り、現場スタッフや難民達と直接に触れあい、話合う。

彼女はサラエボへの援助物資を一時停止したことがある。
それは当時、セルビア勢力の弾圧下にあったムスリム系勢力が自分たちに対する援助物資を武力で差し止め、自らの悲惨さを強め、それを世界中にアピールすることで、セルビアに対する世界的非難を与えようとする。政治行為に対する対処としてだ。
このときに「人道援助を政治駆け引きに利用するとは許せない。」と彼女は怒り。援助物資をサスペンド(一時停止)した。
彼女のこの決断は世界中から非難を浴び。
「和平交渉が頓挫する。」
「一難民高等弁務官がこのようなインパクトのある決断をしてもいいと思っているのか。」などと国連からも強く叩かれた。
(この後、彼女の非難された決断は、功をそうし、事態はすみやかに解決している。)

現代の男性は、どんな地位にあっても(むしろ高地位であるほど)利益、権力、社会的地位を守るための、立ち回りをする。
彼女の仕事、決断には、その保身が見えない。
それは彼女が一番に考えているのが、人の命だからかもしれない。
政治紛争の中で、戦争で、人種対立で、一番の犠牲になるのは、力を持たない女性や子供、老人。
彼らを守るという仕事に対する使命感と誇り。
それが、彼女に位階主義や官僚主義に染まった人間と、全く違う決断をとらせているように見える。

すごい人だと思う。
物質主義に浸された日本には、道を持った人はいなくなってしまった。と思っていたけれど、緒方貞子さんは、信念を貫く、武士を感じさせてくれる。

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